獅子座、O型、五黄の寅

元セクキャバ嬢の日常。

分かりやすい贅沢。

玄関に飾ってある花の茎が一部腐ってきてしまったので

花瓶が濁りやすくなってしまった。

腐った部分を捨てる。

 

 

私が好きな花ばかり。

手入れするのもうれしい。

 

 

ガーベラ、バラは手に入りやすくきれいだけど

すぐにしおれてしまうのがさみしい。

 

カサブランカは少し高価だけど華やかで長く楽しませてくれる

花粉が服に付くと取れにくいから

できれば花粉が開くまでの硬い花粉の時期に除去したい。

 

かすみ草も好きだけど猫が遊んでしまうから駄目ね。残念。

 

 

 

気付けば幼いころから植物に囲まれていた。

 

門の傍らには大きなダリアが何本も

マーガレットは匂いが嫌だけれど小さくて可愛い

縁側には大きな藤棚があって、クマバチが飛んでいた。

その横にはキンカン。私は嫌いで食べられなかったけど。

トイレの裏にはびわの木があった。これは大好物。

 

転べばアロエを塗り込んで、

畑で遊びながら桑の実やグミの実を食べた。

あとサルビアの蜜も吸った。

オシロイバナの種も集めた。

どんぐりから虫が出てきたのが軽くトラウマでいまだにどんくりは少し苦手。

 

 

野菜の葉っぱも見れば分かる。

みんななんで分からないの?と思っていたけれど、

こういうことを知っているのは

今まで私が育った環境にすべて集約されているのだということを

この歳になって実感する。

 

 

全てが素晴らしい環境だったとは言えない。

苦しいことも多かったけど。

幸い、美化されていることも多いようだ。

 

ノスタルジックな感情に浸っても

もう記憶を辿れないことがたくさんある。

 

断片的に切り取られたかけらだけが頭の中に張り付いて、

気まぐれに光を受けては

『私を忘れないで』とキラキラと合図をする。

 

 

その横には赤いコートを着た幼い私。

片手にファイブミニ

もう片方の手には100円玉を握って立っている。

 

相模線、原当麻駅のホームも見える。

走れ。

 

 

 

…今年に入って花束をよくもらう。

自分でも花を買ってくることがままある。

 

 

花なんてただの嗜好品で

なくたっていいのだけれど

 

帰宅したとき

一番最初に目に入るきれいな花と

きちんとお出迎えしてくれる猫。

 

それがたまらなく癒される。

 

 

それらは

今自分がいかに恵まれていて

いかに自由であるかを象徴するかのような、

分かりやすい贅沢。